第3章 「対面」
どうすればいいんだ?
ここには、剣がある。
今の状況だったら、俺は死神と戦える。
そして、俺は、死神に話しかけた。
それも、能力を使って……。
『何故、拓弥を狙うんだ?』
緑の文字が、宙に漂い始めた。
死神は、答えた。
『簡単な事だ。碕雫拓弥は、我を知ろうとする。これ以上、お前に情報を与えないためだ。』
紫の文字が、漂った。
拓弥は……俺の正体、天使を知ってるのか?
いや……俺は拓弥に教えていない。
多分、拓弥は気づいていないだろう。
俺は、更に言った。
『…どうして、母さん達を殺したんだ?』
『復讐だ。』
迷いなしの即答の答えだった。
そして……。
『我の両親は、天使によって殺されたのだ。その復讐だ。』
俺達……天使が……お前の両親を殺した?
天使と死神は、対立していたのは元々知っていたけど……。
まさか……な……。
死神は、悪笑いをしながら言った。
『まさか…知らなかったのか?クククッ、まぁこれでお互い様だね…。さぁ…。どうする?ここで、殺し合いでもするのか?天河瀞哉?』
俺は、剣を握り締め死神に向かって走った。
剣を振り上げて、死神に向かって下ろした。
カキーンッ!
相手は、大鎌で防いだ。
この大鎌なら、隙だらけの時があるはず……。
その時に、フードを掴み下ろせば……。
顔を見られるはずだ。
斜め右から、大鎌が襲ってきた。
俺は、剣で防ぎすぐなぎ払って、次の攻撃をした。
俺は、下から攻撃を仕掛けた。
死神は、先が見えているみたいで、すぐに防いでしまう。
俺は、そんなの関係なしで、連続で剣を振る。
そして……お互いにある一定の距離を離した。
死神は……。
『どうしたのだ?天河瀞哉。お前の力はそんなものでもないはずだ。』
『…さぁ~な。俺の実力は、わからない。だけど、死神…お前には負けるわけにはいかないんだよ!』
俺は、死神に向かって走ったが……。
死神は、悪笑いをしながら……。
『もう、時間だな。…楽しみにしておくよ。天河瀞哉。』
『ま、待てっ!』
咄嗟に、俺叫んだ。
黒い霧に包まれて、その霧を払ったら、そこには死神の姿はなかった。