第1章 ルイ様専属騎士、参上!!
次第に居心地の悪さを感じ始めて素直に城内が楽しめなくなった。
もしかしたらルイ様は私がこうなる事を分かっていたからお城に連れて来たくなかったのかな?
もしそうなら申し訳ないけど、それでもやっぱり私はルイ様を守りたいから着いてきたことに後悔はしない。
「アラン?」
後ろから優しい声が聞こえて振り返れば、本を抱えた女の人がそこに立っていた。
服装からして従者じゃない。
アランさんに敬語じゃないと言うとこは何処かの商人でも無ければプリンセス専用の教師でもないはず…。
もしかしてこの人が…!?
「あれ、この子は…?」
確信ではないけど、私が見られていると言う事に緊張の汗が噴き出た。
混乱してどうすればいいか分からない私はアランさんに助けを求めた。
「こいつはウィスタリアのプリンセスだ」
私の考えを察してくれたアランさんがそう教えてくれた。
けど、それを知ってもっと背筋が凍る。