イケメン戦国 家康三成メイン書庫(記念小説等例外有)◆R18
第2章 意地悪な天使 〈石田三成〉
―――私は……?
私はこの後、様に何を告げる気でいる?
宴の時から、ずっとモヤモヤしていた。
何故だか苛々して……
この、感情は…………
ダメだ。もう全然、考えが纏まらない。
何から考えれば良いのかも分からない。
だけど、唯一分かることがある。
「……様を、独り占めしたい……っ」
「三成く……っ……んんっ!」
三成はの首筋に顔を埋め、ちゅっと音を立てながら愛撫した。
その瞬間、はピクッと躰を震わせる。
そして、耳まで朱に染めながら、困惑した表情で三成の胸を押し返そうとした。
けれど、どれだけ力を込めても、三成の躰はびくともしない。
三成は、そんなの様子に、堪らない気持ちになる。
そして、考える前に、思った事を口にした。
「貴女の困った顔が、もっと見たい……意地悪しても、いいですか?」
そう言って、熱っぽい眼をした三成が、をじりじりと壁際へ追い込む。
やがて、トンッ、との背中が壁についた。
三成の整った綺麗な顔が、今にも触れそうな距離にあって、の鼓動が大きく高鳴る。
つい今し方、私はこの人にキスされたんだと、今更ながらに実感した。