第16章 近過ぎたキミ(及川徹)⚠兄×妹R18⚠
「あ…岩ちゃんが呼んでた…」
「ふーん…そんだけ?
そんだけで及川がわざわざ?」
まっつんがオレの目を
覗き込んで
ジッと眼の奥を見る
「他に…なにがあるのさ…!」
気付かれた?
まさか?違うよね?
バクバクいってる鼓動を
隠しながら
いつもの調子で笑うと
「あっそ。ま、お前が
そう言うなら良い。
全然足りないけど仕方ね〜
行くわ〜
またな?姫凪」
まっつんは
姫凪の身体をオレに
預けて去って行った
それからしばらく
姫凪は黙ったままで
俯いて唇を尖らせている
邪魔されて怒ってるのかな?
「姫凪…?」
『なに?』
うわぁ…凄い機嫌悪そうだし……
「…邪魔して、ごめん!
今日部活終わり
まっつん家に呼んであげようか?」
嫌だと拒否る思考を
必死に振りきって笑い
姫凪の頭を撫でると
『お兄ちゃんのバカ!!』
手を払われて睨み付けられる