第69章 咲く恋、散る恋、芽吹く恋(宮侑 治)⑤
「マジか?!食うっ!」
いつもと変わらない治くんに
ホッとしつつも
燻るモヤモヤ
姫凪と抱き合ってたのに…って
想いは消えてくれない
結局その後のデートは
どんな会話したかとか
そんな事は殆ど印象に残せないまま
解散の時間を迎えてしまった
「今日自分らどっち帰るん?」
待ち合わせした駅前
侑くんの声に
「サクラ、俺の部屋おいで」
「あ…うん、分かった…」
「ほーか。
ほな、俺らが布施家に帰るんやな
行こか、姫凪」
予定が組み上がって行く
あっさり別々の道を進み
やっとの二人切りやのに
「…サクラ?聞いてるん?」
「え!?ごめん!なに?!」
「…いや、つまらん事や」
ぎこちない会話しか繋げない