第66章 咲く恋、散る恋、芽吹く恋②(宮侑、宮治)
「…何でもエエ…
それより、サッサと行こや
ホンマにサクラとスレ違うで」
断らへんかったのは
ヤッパリ姫凪と居たい想いが
強いから
今日また、あの笑顔みたら
きっと俺は姫凪に惹かれるって
分かってるから
それやったら
いつまで拗ねてフテコイねんってな?
しゃあないやん。
そんくらいショックやってん
モヤモヤが晴れへんねんもん。
追いかけて来る侑の前を
足早に歩く
早くこのモヤモヤを
姫凪に払って欲しかった
逢いたくて
逢いたくて
堪らんかってん、けど…。