第66章 咲く恋、散る恋、芽吹く恋②(宮侑、宮治)
”ごめん”って泣く
可愛いキャラクターに
付けた既読
オヤスミでも返しゃエエのに
携帯放り投げて
ベットに身体を沈める
「治!パンツどっちしよ!」
新品のパンツを両手に持って
部屋に入って来る
「男の中の男は
白ブリーフちゃうか」
「ゴルゴくらいしか履いてへんやろ!」
「アホか。レッチリもや
ほら、男の中の男感ヤバい
せやし、お前も履いとけ」
ゴロンと向けた背中に
ブツブツと文句をぶつけながらも
浮かれは健在で
鼻歌交じりに
俺のクローゼットを漁る侑