第20章 近過ぎたキミ⑤(及川徹)⚠兄✕妹R18⚠
「…どうも…」
後を追いたくても
二人を引き離したくても
オレにはもうその力は無くて
ただ崩れてしまわないように
必死で足を踏ん張るしかなかった
「寝かせて来た
……及川、ちょっと良いか?」
姫凪の部屋から戻った嶋田さんの声が
背中に届く
勘弁してよ。
「い…嫌だね!バーカバーカ!
なんで大事な妹を攫ったヤツの
話なんか聞かなきゃなんないのさ!
姫凪に懐かれた自慢なら
自分の友達にでもしなよ」
必死にいつも通りの
”生意気な及川さん”を演じて
嶋田さんにベーっと舌を出す