第20章 近過ぎたキミ⑤（及川徹）⚠兄✕妹R18⚠

「はい？なに？」

〈もう着くんだけど
まだ起きねぇから
玄関開けといて〉

「…分かった」

二人の姿なんて見たくなかったのにな…
欲張るのは止めたけど
欲が無くなるわけじゃない

出来るなら無駄に苦しまずに
離れたいのに…

電話が切れてしばらくして
エンジン音が聞こえる

重い腰を上げて
部屋を出て玄関のドアを開けると

「こんばんは。
悪いな…及川……」

姫凪を姫抱きにした嶋田さん

「部屋に運んだら帰るから」

オレに小さく声を掛けて
中に進んで行く