第4章 ☆Story2☆ 喋るぬいぐるみ!?
『君が、寂しそうだったから。』
「っ……ぇ……?」
『なんか、ゆりちゃんをずっと見てたらすごく寂しそうだったから。』
「っそんな、私は別に……」
『ここにはたくさんの友達がいるけど、パパやママはいなから寂しいんでしょ?』
「っ違う!っだって、私はもう中2だし……別に、
パパやママがいなくても平気だもん……」
『……本当に?』
「っえぇ……!」
『じゃあ、なんでこの頃ママって口にするの?』
「っ……!?」
『ママがいなくて……パパにも会えないから寂しいんだよね……』
「っだから違うもん!」
『ゆり……』
「っ……!?ママっ!?」
(やっぱり、この声ママの……)
『……やっぱり、お母さんの愛に飢えているね……』
「っ……!
騙したのねっ!?」
『……。』
「っ……」
(一瞬でもこのぬいぐるみをママって思ったのが間違いだった……
ママがいるわけ、ないもん……)
『……まぁ僕は、君のママからの使者ってことで。』
「し、使者……?」
『君のママから、君を見守ってほしいって言われた……とでも言っておこうか。』
「っ何なのよ一体……」
『君がちゃんと独り立ちするまで……僕はずっとしゃべり続けるよ。
じゃないと、空の街に住んでいるママが安心できないからね。』
「っママが……?」
_コクッ『だから、今日から僕も君の友達だよ。』
「っ友達って……ぬいぐるみじゃん、ユウは……」
『僕だってこうして人間みたいに動けるんだ!
だから人間と同じことをしてくれなきゃっ』
「っ人間と同じことって……ご飯とか?」
『うん!
それだけじゃなくて、お風呂やトイレ。』
「……ぬいぐるみなのに?」
『うんっ
だからお世話ヨロシクねー♪』←
「はあぁぁぁっ!?」
『ねぇねぇ、洋服とかはないの?』
「っ洋服って、あるわけないじゃん……」
『じゃあ買うか作って!』
「っなんでよ!?」
『だって裸は寒いもん。』
「ぬいぐるみのくせに……」
(はぁ、明日ユウにぴったりそうな服買ってこようかな……)
『あ、明日からお仕事場にも僕を連れて行ってね』
「っだから何でよ!?」