第13章 ☆Story11☆ ドラマ撮影スタート

「財前寺さんが、なぜこのようなところに？」



ゆりは首を傾げながら海斗に問う。



「父に、跡取り息子ならちゃんと現場を知れみたいなことを言われて（苦笑）
なので、今日はドラマの撮影がここのスタジオで行われているということで来ていたんです。
あ、藤ヶ谷さんが玉森ゆりさんの娘さんだということは、父からよく聞かされていました。」



「そう、だったんですか……」



「はいっ。
最近はよくテレビなので拝見していますよ。まさか、本物の藤ヶ谷ゆりさんに会えるなんて
思ってもみなかったです。」



「っいえいえ！
こちらこそ、お会いできて光栄です……」



「今後とも、テレビ局共々よろしくお願いしますね（微笑）」



「はい！よろしくお願いします。」



「はい（微笑）
あ、それと山田さん。」



「は、はい！
どうかされましたか？」



「実は、Dolceさん主体番組の企画を考えていて、
父からの了諾も終えてこれから事務所を通してに企画を提示する予定だったんです。」



「Dolce、主体の……？
バラエティ番組ですか？」



「はい。ぜひDolceさんを始め、Symphonyとジャニーズ所属の
若手アイドルが総出演していただきたいと思っています。」



「symphonyに加えてジャニーズ事務所まで……なかなか大規模な番組ですね……」



涼介はすっかり驚いていた。



「若手ってことは……Butterflyに、キスマイとBRUSH……って言ったところでしょうか？」
（てなると凄い大人数……ローテーションして、メンバーが週ごとに変わるのかな……）




「その３グループを、シャッフルという形でDolceの皆さんと共演していただく形式です。」



「つまり、基本Dolceは毎週総出演。他の３グループはランダムでメンバーが構成されていくんですね……
ゆりちゃん、またまた忙しくなりそうだね（苦笑）
あくまで決まったらの話だけど……」



「ですね（苦笑）
ちなみに、番組の内容は何をやるんですか？」



「まだ大まかには決まっていません。ただ、以前放送していたモデルーキーの内容を
パワーアップした感じでやっていこうかなと思っているんです。」



「……。」
（ママが初めて出演していた番組……）