第13章 ☆Story11☆ ドラマ撮影スタート
「やっぱゆりちゃん演技うまいねー!」
「藤ヶ谷さんも、キスマイの中では結構上手い方だと思いますよ。」
「マジで!?やった♪」
ゆりに褒められて喜ぶタイスケ。
その様子を見ていた涼介と柊は…
「やっぱり、あの頃の二人の立場を逆にしたように見えますね(苦笑)」
「そうだね。
そして、役では完全にゆりちゃんのパパとママという……(苦笑)」
苦笑いを浮かべていた。
涼介らといた獅衣留たちは不思議そうに2人の会話を聞いていた。
「そんなに似てるんだ……ゆりのお父さんとお母さんに……」
「でなきゃ、ゆりもあそこまで意識しないだろうな。」
(獅衣留、絶対嫉妬してるな……いつか、
あの2人が昔のゆりの両親みたいな関係になるんじゃないかって……)
魅月はゆりとタイスケを見る獅衣留を見てそう感じた。
「……。」_チラッ
そして魅月はもう1人、ある人物に目を向けた。
「……。」
「……。」
(夢野、優紀……)
優紀に目を向けた魅月。
「……?
魅月、こっちなんか見てどうしたの?」
たまたま優紀の隣にいた詩が魅月の視線に気づいた。
「いや、なんでもない……」
(さっきから優紀の奴……あの2人の方をじっと見てるけど……
何なんだろ、あの目は……)
魅月は2人に鋭い視線を向けてる優紀に違和感を感じていた。
「……。」
(もしかして、優紀は藤ヶ谷くんのことが好き?
いや、だったらもっと……むしろ、むしろ優紀は……)