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DIABOLIK LOVERS

第1章 序章






「ここが…」


私はお屋敷の前で立ち止まる。父のことを心配している気持ちもあるが次の生活に心を踊らせ、不安に駆られる。金持ちの家だと、どんな人たちが暮らしているんだと、仲良くやって行けるのだろうかと
そんな期待にも似た感情が直ぐにぶち壊されるだなんて思ってもみなかった。


「おじゃまします…誰かいらっしゃいますか…?」


重たい扉を開き控えめな挨拶をする。
広い玄関で大きな階段が、まだ見ぬ未来に胸馳せるわたしを出迎えてくれた。


「あぁ、貴女でしたか、今日からこの家にくると言う人は」

「あ!はい!お世話になります」

「…なんと知性の欠片もなさそうな顔なんでしょうか」

「は?」

「コホン…失礼いたしました。私逆巻レイジと申します」


惹き付けられる赤い瞳に整った顔とても頭の良さそうな雰囲気に少し後退りしそうな気持ちを奮い立たせた。


「申し遅れました!小説王道と申します!」

「それはもう聞いています。兄弟を呼ぶのでここで待っていなさい。」

「あ、兄弟がいらっしゃるんですね」


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