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DIVE TO BLUE 【気象系BL】

第3章 ゚+o。◈。o+゚+o。◈。o+゚+o。◈


【轍 1】




緊張を隠して…


真っ直ぐに俺を見つめる、強い眼差し



漆黒の瞳に
あどけなさも残る美しい少年の顔が、



欲に塗れて、
乱れ、色気を放つ姿は



どんなに人を惹き付けるだろうね




向かいのソファーに、
礼儀正しく座り、覚悟したように話し出す





「……ダメ、ですか?

俺、どうしても此処で働きたくて……

大野さんなら、わかってくれますよね」





上目遣いに窺う様も、
見惚れてしまうくらい


雇われる側の時には、
こんな目線で人を見る事なんかなかったのにな……





「ダメ、ってかさ…

意味わかって言ってんの?」






昨晩いきなり電話で言われたけど、

彼の真意がわからなくて……



大体、どうしてそうなる訳?





「潤くんさ…
この前見たよね?ココの仕事」

「はい」

「簡単じゃないし…第一……」






翔くんと何かあった…?





「第一…何ですか?」

「イヤ、君みたいにプライドの高い子は、相当メンタルヤられるよ?」




最初は意気がってたヤツほど、

どんどん壊れてくんだ





「そんなの……

やってみないとわかんないし……」





何かあったから、
こうしてココに来たんだろうけどさ…?


繋がらない事が多すぎて、腑に落ちない






煙草を燻らせ、黙り込んでも、

彼の視線が痛いほど突き刺さる





「俺…ずっと気になってた事があるんです」

「なに?」

「大野さんは…
翔を知ってますよね?」





……まいったな


勘は良さそうだって思ってたけど、やっぱ気付かれてたか





「どうして?」

「だって…
最初から俺を名前で呼んだし……
"また会いそうな気がする"なんて……」

「そんなこと言ったかな?(笑)」

「言いましたよ。

翔がこの店の常連ってのも、ただの偶然にしちゃ出来すぎてる」





この子なりに、
いろいろ考えてんだね


さて、……どうしようか?


ねぇ、翔くん






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