• テキストサイズ

愛玩人形【気象系BL】

第4章 迷夢…


その頃からだろうか…

僕は毎晩のように夢を見るようになっていた。

それはとても淫靡な夢で…

夢の中で僕は、智子の着物を乱暴に剥ぎ取り、白い肌に指を滑らせていた。

小振りではあるが、柔らかな乳房に歯を立て、まだ熟していない果実のような蕾に欲の塊を突き入れていた。

智子が泣いて許しを乞うのも構わずに…

それはとても鮮明で…

朝、目が覚めた時、下着を汚れていることも、たまではなかった。

智子を思うあまりに見せた悪い夢…
きっとそうだ…

何度そう思おうとしても、指先に残る滑らかな肌の感触が、なかなかそうはさせてくれなかった。

これは僕の願望?

まさか…
そんな筈はない…
だって智子は僕の大切な妹なのだから…

いけない…
智子にこんな感情を抱いては…

僕は気怠さの残る身体を奮い立たせ、寝巻きと汚れた下着を脱ぎ捨てると、代わりに学生服を身に着けた。

学校へ行こう…

気の合う学友と他愛もない会話をして、なんでもないことで笑い合って…

そうしていれば、たとえ一時でも智子のことを忘れられる。

僕は普段よりも早く家を出ることにした。

母様は訝しんでいたが、補習だと言ってその場は取り繕った。

事実、大学への進学を控えた僕達受験生には、多くの課題が与えられ、受験生を対象にした特別授業も開かれていて…

僕にとっては好都合…とも言えた。

智子の甘い香りと笑顔に満ち溢れた家は、僕には茨の檻そのものだったから…
/ 263ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp