第5章 第三次忍界大戦
「...俺も恐かったよ。」
泣いている私の頭を撫でたまま、イタチはボソリと呟いた。
何が?と聞きたかったが、今口を開いてしまったら、嗚咽がもれそうで、私はギュッと口を結んだ。
すると、私の考えていることが通じたのかイタチがゆっくりと話し始めた。
「俺もすごく恐かったんだ.........姉さんを..失うのが」
『!』
「俺は、姉さんがいるから強くなろうと思える。姉さんがいるから何でも頑張れる。姉さんがいるから生きたいと思える。姉さんがいるから..いてくれるから、俺は幸せなんだ。」
『..イタチ』
私が顔をあげるとイタチは私の顔が見れるように、スッと体を離した。
「俺は姉さんが大好きだ。だから、もし姉さんが俺の横からいなくなってしまうと思うと胸が張り裂けそうだった。」
ああ、そうか、
「姉さん、俺がいない間何があったのかわからないし、あえて聞かない。けど、一つだけ約束して」
イタチも、
「絶対に死のうだなんて思わないで、絶対に自分は生きてていいのだろうとか思わないで自分の命をもっと大切にして、今度は俺が姉さんの側で姉さんを..」
ーー守るから..
私と同じ気持ちだったんだ。