第5章 第三次忍界大戦
『...ここどこ、』
起きて、第一声めがそれだった。
目に入ったのが白い天井、辺りを見渡せば、清潔感のある部屋だというのがわかった。それにこの独特なにおい、
『...病院?』
私はボソッと呟き、額に手を当てながらゆっくり体を起こした。
えっと、、何があったんだっけ?
確か父さんとイタチと戦争に行ったんだよね。
順番に思い出していると、やっと真相に辿り着いた。
ああ、私はたくさんの人を殺してしまったんだな。
ポロポロと意味もなく涙が溢れる。
何でだろう。覚悟はしていた筈なのに、ちゃんとしきれてなかったんだろうな。
でも、あんな意思もなく体が勝手に動いて、気づいたらみんな死んでいて、私の中にはなにか底知れない闇があるのかもしれない。それか、ただ、人殺しの才能のようなものがあるのか、
こんな私は...生きていていいのか?
もしかすると、私の存在は、里を、家族を、イタチを危険にさらすものなのではないだろうか?
私はそう思うと怖くなり、慌てて頭を振り、涙をグイッと乱暴に拭い、一つため息をついて横を見た。
『!?』
そこには、
『イタチ...?』
イタチが眠っていた。
しかも私のベットもたれ掛かりながら、
『何してんの。イタチ..風邪引くよ』
ボソボソと呟くように声を発し、そっとイタチの手を握る。
『..暖かい』
あの場所は、冷たかった。寒かった。暗かった。
そして、恐かった。
よかった。ちゃんと、帰ってこれたんだ。
『よかった...』
そう呟き、イタチの手を強く握る。すると、
「ん、...ん?」
イタチが声をもらして、はっ、としたようにガバッと起き上がった。
「...姉さん?」
私はイタチが急に起き上がったため、目を見開いて、固まっていた。
『.....』
「.....」
『えっと、..イタチ?』
硬直から脱した私は首を傾げ、小さく笑いかけながら話しかけた。
そんな私の様子を見て、イタチは泣きそうな顔をしながら飛び付いてきた。
『っ!わっ、』
ドサッという音ともに私たち二人はベットに倒れこんだ。
なんか、ミナトさんたちと出掛けたときの逆だな。