第5章 第三次忍界大戦
男はそう言うと、今度こそどこかに消えてしまった。
それを見送ると、俺は静かに姉さんの元へ歩いていき、また、ギュッと抱き締めた。
姉さんが、これを?一体何があったんだ。姉さんだって一応忍の端くれだ。人を殺す覚悟はしていたはず。
でも、だからって、こんな殺戮みたいな..
俺は姉さんを抱き締めたまま思考を巡らしていたが、パッと離し、姉さんを自分の背に背負った。
考えても仕方がない。多分、姉さんは起きたらショックと罪悪感から塞ぎ混むと思う。
俺が、そばにいなきゃ。
イタチはグッと力を入れて姉を助けるため父の元へ走っていった。
その様子を、若い男が一人見ていた。
「..やっと会えましたね。今はまだあなたの元へは行きません。あなたが、あなたの弟以外の力を必要としたとき、私はすぐにあなたの元へ行きます。
そして、ずっとあなたを守る。
ツバキ様。」