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令嬢は必死なんです!!

第7章 鳥籠の少女


喧嘩友達をたまには助けてあげようと、私はエスト様のパートナーになった。

一週間後の昼から舞踏会は始まるようだ。


今日は義弟のチェイスはゴドヴィに料理を教わっているのでローレンお兄様と1日遊ぶことにした。



のは、いいんだけれど。



 「ローレンお兄様、その、近くない?」


 「ごめん…すぐ離れる…


…あと、近いとか、そうゆーことお願いだから言うな、意識するから」


顔を真っ赤にして顔を腕で伏せるローレンお兄様。


私、年下趣味だっただろうか。私の精神年齢15のはずなのに13のローレンお兄様、可愛いと思うのだ


私達は今、箱の中にいる。

出られない箱の中に。
先ほど私達はいきなり箱に閉じ込められたため、密着した状態になっていた


近かったのが照れ臭くて、急いで距離をとった。


 「でも……これはこれで、ラッキーかもな」


 「…ラッキー?」


ローレンお兄様は妖艶な笑みを浮かべる。


 「ミア、こっちおいで。久しぶりに兄妹で話そう」


 「いつも喋っているじゃない」


 「二人きりでは久しぶりだろ」


……目がちょっと輝いているのだけどローレンお兄様。


ゆっくり、またローレンお兄様に歩み寄った


 「よーっし」
 「ローレンお兄…様!?」
 「つかまえた」


楽しげに笑ったローレンお兄様。ローレンお兄様の太ももにのせられ、座る形となった


 「ミア、俺さ……お前のこと、好きになったかも」


今からいたずらをするように笑みを浮かべ、標的を見つめるような熱い眼差しが私に向けられた。

私はその意味を理解すると、急に顔が沸騰したように熱くなった


 「い、いきなり何を」


 「冗談だ」


ああ、焦った!!ローレンお兄様、最低!!
……って、ローレンお兄様は好きになった"かも"って言っただけじゃないの!!


 「俺だって男なんだよ、俺のこと、ちゃんと意識しろよ」


 「っ……!?」


 「俺ばっかじゃ不公平だから」


 「っ~~!!ローレンお兄様のばかぁぁ!!」


あーくそ、からかわれた

 「(本気なんだけどな)」
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