• テキストサイズ

令嬢は必死なんです!!

第7章 鳥籠の少女


医者にみてもらい、リリスはなんとか一命をとりとげた。


リリスが目を覚ましたあと、レイチェルとクリストファはリリスを囲うようにして泣きながら、よかった、よかったといっていた


ただ、リリスの父親は姿をみせなかった



 「どうして、私を助けるの」


リリスは私をじっと見つめていた


 「私の暗殺計画がなかったことになったのも、貴女がエスト様に頼んだんでしょう?」


 「ん?」


 「私はね、グリフィスト様のいない間にエスト様と貴女を殺そうとしたのよ!?


そのあと、グリフィスト様を殺し、自分が女王へとなりあがろうとした」


リリスはグリフィスト様、エスト様を抜けば王族の血を継ぐ唯一の人。つまりは必然に2人が死ねばリリスが女王だ


 「そして、王族である私の父が愛したアンナ様の娘を殺せば……と」


 「それでは私は今までのリリス様に報いることなどできません」


私の言葉に目を丸くしたリリス


 「リリス様、罪は罪です。でも、貴女は犯そうとした罪よりも重い、救いの手を差しのべてきた」


 「リリアンヌ令嬢……」


私は私の額をリリスの額にあて、リリスの髪をなでた


 「貴女はまだ、やり直せる。」


リリスはそのあと、数時間と私の胸で泣いた。



―――

まあ、大変なことがあったあと、私はいつもの日常に戻った。変わったものがあるとすれば、リリス、レイチェル、クリストファが私の家に遊びにくるようになったこと



 「あの、ミアお嬢様」

いつものようにハーブティーをいれてくれるミシェが私に何かいいたそうに見つめてきた


 「ミアお嬢様のこと、ミア様とお呼びしたいのですが」


 「え…………!?」


 「あ、ズルいですミシェさん。僕もミア様と呼びたいです」


なぜ、メイフィスまで


私はにこっと微笑んだ



 「言いに決まっているじゃない」



そしてまた、春がやってくる。



     第一部、完結
/ 73ページ  
エモアイコン:泣けたエモアイコン:キュンとしたエモアイコン:エロかったエモアイコン:驚いたエモアイコン:なごんだエモアイコン:素敵!エモアイコン:面白い
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp