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令嬢は必死なんです!!

第7章 鳥籠の少女


 「へー、エスト様の婚約者を探す舞踏会」


 「もうちょっと、驚け馬鹿!!」


いや、そう言われても。もう、11にもなる私達。婚約者を決めるなんて、一般的なことだし


チッと舌打ちをしながら、腕を組んだエスト様


 「ていうかどうでもいい……」


 「そこは女らしく、エスト様が婚約なんて嫌だとか適当にいっとけよ」


 「私は可愛い子供なので気のきいたことはイエマセン」


 「可愛い子供って歳じゃねーから、レオポルト王国では女は14から大人だろ?」


 「え、成人もうすぐじゃないの」


 「他人事だな」


成人ってそんなに早いのか


 「で…さぁ…」


言いにくそうに、エスト様は唇を自分の手で防いで、目線をそらせ、少し顔を赤らめている


 「はい?」


 「俺と……その…て」


濁る言葉にまた聞き返すように首を傾げると
急に顔は真っ赤になり、人差し指が私に向いた


 「俺のパートナー役をやれ!!」


沈黙……



俺のパートナー役をや…れ…?


 「えぇぇぇ!?」


なにその死亡フラグに近づくようなイベントは!


 「フローラとかにお願いした方が、位も上」


 「……そりゃ、別に何でもいいだろ」


ツンと尖らせた口元になる
私は不思議に思った


 「……で、引き受けるな」
 「いや、ごめ…」

 「引き受けるな」

 「……はい、引き受けます」


最近、妙に問題が多い気がするな、嫌な予感が…パートナーなんてやりたくないな~。


 「1人でいきなさいよ。舞踏会の意味がなくなるわよ」


 「婚約者なんていらねーし。あんな堅苦しい場所、1人でずっといられるか。

あんな場所で俺が自然体でいられるのは…お前だけだ
……気に入ってるのお前だけ……だし」



 「……エスト様、変なもの食べました?」


 「失礼な」
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