第6章 双子王子(弟)
メイフィスを攻略するにはイシュダル……ヒロインの兄である人に婚約を認めさせることが重要とさせるエンドだ。
つまり、殺されたミアのことなどなかったかのように扱われるエンドだ
おい、製作者!!
無駄に人を殺すなよ!!
私、一番死ぬ意味がわからんエンドなんですが!?
え……待て、このエンド、いままでに一番死亡フラグ回避難しいわね
ゲーム内でどう殺され、どこで殺されたかが語られていない。
情報少ない!!
「どうにもならない…の?」
「ミア、どうした。元気ない、これ、食べる?」
チェイス……!
ああ、チェイス!!
私はチェイスを抱き締めた。
呆然とするチェイスの片手にたいやき。前世好物だったたいやきがあるわ
そして、この形の悪さから(ユーラシア大陸みたいな形)チェイスが作ってくれたものだ
ああ、なんてかわいい義弟なのか。
「食べない?」
「もちろん、食べるわ」
ああ、なんて優しい義弟なのかしら!!
「あ、ミア、ローレンは中庭の方にいるぞ、イシュダルとかいうやつが遊びに来ている」
「まあ、そうなの!」
私がローレンお兄様のところに行くことを予知したのね、チェイス!
「(ミアから話しかけられた時……だいたい、ローレンどこか聞かれるから)」
チェイスにローレンお兄様の居場所を教えてもらったので、気晴らしにローレンお兄様と遊ぼうとそちらにいこうと決めた。
ついでにチェイスも誘ってみたが断られた、ゴドヴィに皿洗いを教わる約束をしたらしい
「ひぐっ…ん……グスン」
「え……?」
中庭でローレンお兄様を探す途中、女の子の泣き声がした。
ゆ、幽霊!!
まさか、あの!?
と、思ったけど、そんなわけ、なかった。
長い人形のようにサラサラな金髪によく映える、真っ白なドレスを着ている。
しゃがみこんでいて顔が見えない。
ローレンお兄様の来客かしら
「そんなに泣いてどうしたの」
「うえ…うわぁぁん…グスン!!」
泣き止まん。
どうしよ、放置するわけにもいかないわよね。