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君の計算を狂わせたい【黒バス/花宮】

第7章 ※照らしだされた色欲(両side)



花宮side.



ドスリ、と床に尻もちをついたうえに、手に持っていた酒は倒れる勢いのままに俺の顔や胸元を濡らした。
 

「……いてぇ」
 
 
そして気持ち悪ぃ……。

こんな状況に持ち込んだ本人はというと、俺の腹の上で「うぅ……」とうめき声を上げている。

俺はコップを床に置くと、やつの顔をむんずとつかんでこちらに向けさせた。

 
「おい、何しやがる」
 
「未成年の飲酒はだめって法律で決まって……」
 
「そんなこと聞いてんじゃねーんだよ」
 
 
つかすげぇ体勢だな、これ。
 
お互い薄いTシャツに半ズボンだからか、相手の体温を嫌でも感じる。

自分の股間に乗っかる、太ももが気になった。

 
「こんな夜中に男押し倒して……襲ってくださいってか?」
 
「え……?」
 
 
とろりとした瞳がこちらを向く。

むわりと漂う酒のにおいが、やけに頭をくらくらさせた。


冗談に終わらせようかとも思ったが、予定変更。
 
自身を支えていた左手を越智の太ももに這わせると、そのまま身体を反転させる。

床に押し倒された越智は、パチリと目を開け閉めした。

ショートパンツの中に手を入れ、そこをするりと撫でたことで、ようやくやつは状況を飲み込んだようだった。
 

「ちょっ、ちょっと待って、花宮!!」
 
 
慌てて起き上がろうとする越智の肩を押さえつけて、わめく口を塞ぐ。

するりと舌を侵入させると、甘酸っぱさが広がった。
 

「ん……んん!」
 
 
しばらくその味を堪能していると、胸をドンドンと叩かれ、仕方なく口を離す。

 
「っぶは!」
 
 
ゼーゼーと肩を上下させる越智。

どこからか気まぐれに風が入ってきたのか、カーテンがめくれて月明かりが越智の赤らんだ顔を照らしだした。


驚いたように見開かれる瞳。

でもそこから熱は抜けきっていない。
 

ふはっ、と息を吐く。

悪くないな。
 

自分の口角が上がっていることにも気づかずに、俺は次にどうしてやろうかと思考を巡らせていた。
 

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