第43章 【方言】×【お願いごと。】
「なー…雨衣、愛してるって言うて、」
本日発売のゲームを購入し、早速2人で対戦していると突然そんな事を言われた。
「どうしたの、急に。」
あまりに突然だったから驚いて、キャラクターを動かすのを忘れる。
「…そんな驚かへんでも。」
「普通驚くでしょ、そんな事言われたら、」
慌てて手を動かしてキャラクターをもう一度操作する。
一瞬の停止はあったものの、私の操作するキャラクターの必殺技ゲージの方が先に溜まり、あっという間に勝負は終了した。
これで3対2、今の所私の方が勝っている。
「私に2回続けて勝てたらね。」
「…次勝てたらにして、」
「分かった、良いよ。」
仕方無く条件を変え、お互いにキャラクターを選び次の対戦を開始する。
「ねぇ、なんで言って欲しいの?」
どうして言って欲しいのか気になって、そんな事を聞いてみる。
「言うてくれたことあらへんし、それに。」
「…それに?」
もう少しで勝てそうだ。―そう、思ったのに。
私は後一歩の所で負けてしまった。