第16章 16.おまじない
ギュッと繋がれた二人の手
『ドキドキ、します。』
「オイラも」
『ドキドキ、するの?』
「ん、心臓がバクバクしてんもん」
ちょっと智くんの顔を覗くと、
真っ赤な智くんの綺麗な顔
『……好き』
「んふふ、不意討ちね」
『うん。智くんは?ねぇ』
「…………好きに決まってんじゃん」
あーあ、やっぱり好き
不意討ちなのは智くんも一緒
「二宮くんと仲直りしなよ?」
『…………うん』
「恐い?」
『…………うん』
「おまじない、してあげよっか」
『おまじない……してくれるの?』
「うん」
それは懐かしい響きで、
智きんと私にとって大切な思い出