第3章 俺は嫉妬深い【幸村】
とある日の昼休み
俺は毎日彼女のせいなと昼食をとる
教室では周りがうるさいからいつも中庭のベンチに2人で座って食べている
…だが、今日は違った。何故違うのかと言うと仁王が
せいなに用があるとの事でせいなと昼食をとりたい、という内容だった
もちろん俺は大反対
せいなは優しいから『いいよ』なんて言ってしまった…
せいなが言うなら仕方ないよ…なんて少し思いながら結局゛3人で゛昼食をとっている
え?なんで3人かって?そりゃあ仁王とせいなを2人きりにするなんて許せないし危ないからだよ?
こんなことを考えてる間でさえ隣ではせいなと仁王がワイワイ話している。あぁ…イライラするなぁ…
俺の心はとても穏やかじゃない、目の前で大好きで愛おしい人と男が話していたら誰でもイライラするだろう?
あぁ…こんな状況嫌すぎる…、今はこの感情の無限ループだ。
この無限ループを断ち切るため俺は口を開いた
「ねぇ仁王、いつになったらさっき言ってた用とやらは終わるんだい?さっきから話を聞いていればどうでもいい事しかお前の口から出てないじゃないか…」
いつもより低い声、目が引きつっている、眉間にシワ
自分でも分かる、こんな顔と声でこんな事を言ったら
せいなに確実に怖がられる、と
案の定せいなは目を丸くしてポカーンとしつつ少し怯えていた
はぁ、仁王のせいでせいなを怖がらせちゃったじゃないか…このお詫びはどうとるつもりなのかな?
あー、部活の時仁王だけグラウンド100周でアップメニューはいつもの3倍でいいよね。
そんな仁王への鬼畜メニューを即時に考えてる最中に
仁王が口を開けた
「なんじゃ?幸村怒ってるのか?…ふぅ、これ以上ここにいたら命が危ないぜよ…プリ」そう一言いって俺達の前から去っていった
あー、これでやっと邪魔者がいなくなった…
少し俺はホッとした