• テキストサイズ

テニプリ 短編

第11章 不器用【日吉】


また30分くらいで全てのプリントに目を通し終えた

せいなはまだ最後の1枚の最終確認をしている

そう言えば、なんで俺さっき意志とは違うこと言ったんだ?

なんて未だに考えていた。


そうしているとせいなが最終確認終わったよ、なんて俺に声をかけてきた

「ん、見落としてたところあったか?」

『ううん、なかった。日吉くん仕事のスピード早いね私ビックリひちゃった』

なんてニコッと笑いながら俺に話しかけてる

不覚にも可愛い、なんて思った

「こんなもの朝飯前だ、寧ろこんな簡単なことが出来ないお前は馬鹿なんだな」と、見下しながら小馬鹿にして見ると

『あははっ…でも確実に日吉くんよりかは馬鹿だと思うよ』なんてマジにして返してきた

それに続けてせいなは


『今日は手伝ってくれてありがとうね。部活忙しい時に本当にごめんね…でもお陰ですごい楽だったよ』

と、言ってきた

「そうか、なら良かった」

俺はいつも通りにせいなに返した

そろそろ部活に行かなきゃ流石にまずい時間になってきた
俺は時計を見て

「悪いが俺はそろそろ部活に行くぞ」なんて帰り支度をしながらせいなに言った

『そっか。わかった!部活頑張ってね』
なんて笑顔で返してくれた

俺は一言「当たり前だ」と言いながらせいなの方を向かずに教室を出た

その時俺は自分で顔が赤いのがわかった

あの時意志とは違うことを言った、なんて思ってたが

ただ俺が気づいてなかっただけか…

せいなのことが好きって言うことに


いつかちゃんと名前を呼べる存在になりたい、そう俺は思った


【完】
/ 75ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp