第8章 照れんなって【向日】
俺らは一緒にデザートを取りに行った
俺とせいなは別々のもんを選んだ
なんでかって?そりやぁ「あーん」ってしてやりたいからだぜ!
まぁ、その逆もしかり…?
席に戻ると幸せそうにデザートを食べてるせいな
こいつの食べてる時のこの幸せそうな顔俺一番好きだな
そんなことを思ってたら
『がっくん、食べないのー?いつもならすぐ食べてるのに』クスッの笑いながら俺に問いかけてきた
「悪ぃ、少しぼーっとしてただけだ」そう微笑んで返すと
『なーんだ、食べないならもらおうと思ったのに』なんて言ってきたから俺は
いいチャンスだ!なんて思い
「ふーん、いいぜ!少しやるよ!」そう俺は言って
フォークで1口分ケーキを取りせいなの口の前に差し出した
「食べてぇんだろ?」なんてニヤッと笑ったら
すぐ顔を赤くした
『恥ずかしいよ…!他の生徒もいるし…!』
「へーき、へーき!他の奴らは飯食うのに集中してっからよ!」そう俺が軽く返すと
うぅ〜なんて声を出しながら俺が差し出したケーキに『パクリっ』と口に入れた
まだ顔が赤い、ほんとにこいつは照れ屋だな〜
なんて思っていたら
せいなは自分の食べていたデザートを1口分フォークで取り俺の口元に差し出してきた
『がっくんへの仕返し…!ほら、あーんは?』
やばい…いざされるとなると案外恥ずかし…
顔が暑くなってくのが分かる、でもウダウダしてるのは時間の無駄…
俺に差し出してきたデザートに俺は顔を赤くしながら口に含んだ
いつも以上に甘く感じた、なんだろう
俺が食べたことを確認するとせいなは
『よくできましたーっ』なんて言ってき
完全に俺を子供扱いしてやがるぜ…
でも照れちまったのは事実だから否定出来ねぇ…
そこがどうもむずがゆかった
『私もがっくんも照れ屋さんなんだね』なんてニコニコしながら俺に言ってくる
それに俺は
「多分せいなより俺の方が照れ屋だぜ…認めたくないけどなっ!」
なんて言うと
『知ってたよ』なんて返してくる
くそ!なんて思いながらも半分何故か安心していた
照れ屋どうしなにか新しいことをする度に
俺達は何回顔を赤く染めるのか…そんな事を考えたら余計恥ずかしくなってきたぜ
【完】
口調行方不明すみません!