【イケメン革命】月小屋続編◆返還の祭典【R-18】
第5章 2nd Night【ヨナ・クレメンス】※R-18
レイア side--------
舌先が深く絡み合い、呼吸がわずかに乱れた。
「俺がどれだけ耐えてるか分かってる……?」
「ヨナ?」
吐息混じりに掠れた声でヨナが言う。
「敬愛する我が主に君を奪われ何もできず……」
「…ぁ……っ」
そう言いながらヨナは首筋に唇を寄せていく。
「これから先、他の幹部や…黒の軍にまで君を奪われ、それでも何もできずにただ待つだけで……」
「んんっ……ヨナ、ヨナごめんなさい……っ、あぁっ…」
(ヨナの気持ちは痛いほど分かるから…本当に…)
ヨナの愛撫が加速する。
「君の気持ちが揺らがないことくらい分かっている…頭では分かっているけれど、気持ちがついていかないんだ」
首筋から鎖骨へ落とされる口づけに、レイアはもう立っていることすらままならなくなってくる。
(当たり前だよ……逆の立場だったら私……とっくにおかしくなってる)
だから今だけは。
レイアは縋るようにヨナの腕を掴んだ。
「……っ、ヨナ……」
堰を切ったように溢れ出すヨナからの思いを、レイアは必死に受け止めようとする。
「ヨナのこと大好きなこの気持ちは、誰にも奪われないから……絶対失くさないから……」
琥珀色の瞳が熱を帯びていくのが分かる。
「……君のいない明日を生きる為に……今夜君の全てを貰うからね…覚悟しなよ」
視線が絡み合い、頷かなくとも目だけでYESと答える。
それが合図となり
噛み付くようなキスを受けながら、ベッドへともつれ込んだ。
「…はぁっ……はぁっ……っ」
ヨナの吐息はいつもより荒い。
余裕を無くした愛する人の視線が、こんなに身体を熱くするとは思わなかった。
満ち足りた幸せの中で、とろける様に抱かれていたあの日々とは違う、狂おしい切なさに包まれた夜。
ヨナがここまで独占欲を剥き出しにするのは、いつぶりだろうか。
「ヨナ………あれを…」
レイアはチェストの上に置いてある返還の指輪を指差した。
「……だめ」
「えっ?」
「まだしないよ……」
「え、どうし………ぁ……っ」
尋ね終わらないうちにヨナの指先がレイアの豊かな胸を捉える。
「よそ見する暇なんか、ないはずだよ……俺以外のことを考えるのは…許さない」