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【アイナナ】シルエット・デイズ

第3章 アイドルとマネージャー


今日は紡ちゃんと万理さんがメンバーの迎えに向かい、私は事務作業を行なっていた。
実際は大して時間が経過していないとしても、ずっと同じ体勢でいるのは相当苦しい。
時折小さく息をつき、その度に「もう少し頑張れー私。」と自分で自分に喝を入れていた。
しばらくすると、「ただいま!」という元気な声が事務所の玄関から聞こえてくる。この声は陸さんか。と思いつつ玄関に向かう。

「おかえりなさい。」
「陽菜乃!ただいま!」
「ただいま戻りました。」
陸と一織の後ろから!2人を連れて帰ってきた万理さんが顔を出す。
「万理さん、お疲れ様です。すみません、私が迎えに行けたら良かったものの...」
「良いんだよ、たまには俺も体を動かさないとね。」
そう言ってニコリと微笑む姿は、大人の男性だなと思わせるには充分な材料になる。
こんな事を言っては失礼かもしれないが、良い意味で大人だなあ。

そんな事を考えていると、陸が声をかけてきた。
「陽菜乃、今時間ある?」
「時間?えと、もう少し待ってもらえる?」
作業をひと段落終わらせるためには、もう少し時間が必要だと考えた私は陸に問い返す。

「うん!帰りに万理さんにコンビニ寄ってもらって、スイーツ買ったんた。陽菜乃、こういうの好きかなって思って!」

どうやらこちらが云々言う前に、私の分を用意してあるらしい。断る理由も特にないので、陸の誘いを了承して別れた。
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