SUNNY DAYs(進撃の巨人 高校生パロディ)
第4章 ギャップのある人々(ミケ先生、ナナバさんの秘密)
放課後、職員室を出ると音楽室から見事な『第九』が聴こえてきた。
「わぁ…誰が弾いてるんだろう。すごいな」
私は教室に戻らず、そのまま音楽室へ向かった。
廊下から吹き抜けた風が音楽室の窓へと駆け抜け、緑のカーテンが激しく舞う。そんな中、演奏していたのは意外な人物だった。
「ミケ先生やんww」
ボソボソしゃべって眠くなる授業に定評のあるミケ先生。
ピアノの横にはナナバさんが腰に手を当てたまま立っていた。
私に気づいたナナバさんが、シッと人差し指を唇の前に当ててウィンクした。
この人いちいちかっこいいんだよなぁ…。
ジャーン、と演奏が終わり、超拍手を送ると、ミケ先生は不思議そうな顔をしてこちらを見た。
「いたのか」
どうやらナナバさんにすら気づいていなかった様子。
「ミケ先生、意外でした。先生たち、みんな弾けるんですか?ピアノ」
「…エルヴィン辺りはもしかしたら弾けるかもな。ナナバは…不器用だからな」
「ゲフゲフゲフ。ピアノは弾けないけど」
ナナバさんも意外です。
むせながらごまかすナナバさん。
「ナナバさん、不器用なんですか?」
「いや…アハハハ」
どうやら突っ込まれたくない様子。
「ひどいぞ」
しかし、ミケ先生にバラされて沈む。
相当酷いのかもしれない。あんまり突っ込むのもかわいそうだ。
「勝負事は恐ろしく強いのにな」
「へえ、そうなんですか?」
「今、生涯じゃんけん無敗記録を更新してる」
何それ?怖いww
「そんなに強くないよ。普通負けないだろ、じゃんけんなんて」
いやいや、あなたが勝っているという事は負けている人も必ずいますw
ポーカー、ババ抜き、ブラックジャック。何をやらせても負けたところを見たことがないとミケ先生は言う。
「生きる伝説ですね」
「おおげさだよ」
と、本人はいたって冷静であった。
ATOGAKI
基本笑ってごまかす世渡り上手、手先が破滅的に不器用なナナバさん…だったら激しく萌える。
そしてミケがピアノを弾けたらなんか萌える。
萌えのポイントおかしくてすみません。ナナバさんのキャラ崩壊失礼しました…