• テキストサイズ

愛される少女【HP】

第84章 三大魔法学校対校試合


「今年、ホグワーツで、'三大魔法学校対抗試合'を行うこととなった」

「冗談でしょう!」

フレッドが大声を上げる。ムーディ先生が到着してからずっと大広間に張りつめていた緊張が、急に解けた。ほとんど全員が笑い出し、アルバスも絶妙の掛け声を楽しむかのように、面白がって笑う。

「Mr.ウィーズリー、わしは決して冗談など言っておらんよ。せっかく、冗談の話が出たので一つ。実は、夏休みに素晴らしい冗談を聞いてのう。トロールと鬼婆とレプラコーンが一緒に飲み屋に入ったそうだ...」

ミネルバが、大きな咳払いをする。

「フム...しかし、いまその話をするときでは...ないようじゃの...どこまで話したかの?おお、そうじゃ。三大魔法学校対抗試合じゃった...さて、この試合がいかなるものか、知らない諸君もおろう。そこで、とっくに知っている諸君にはお許しを願って、簡単に説明しよう。そのあいだ、知っている諸君は自由勝手に他のことを考えていてよろしい」

私は知っているが、耳を傾けた。

「三大魔法学校対抗試合は、およそ七百年前、ヨーロッパの三大魔法学校の親善試合としてはじまったものじゃ...ホグワーツ、ボーバトン、ダームストラングの三校での。各校から代表選手が一人ずつ選ばれ、三人が三つの魔法競技を争った。5年ごとに、三校が持ち回りで競技を主催しての。若い魔法使い、魔女たちが国を越えての絆を築くには、これが最も優れた方法だと、衆目の一致するところじゃった...夥しい数の死者が出るにいたって、競技そのものが中止されるまではの」

「夥しい死者?」

目を見開いて呟いたクレア。しかし、大広間の大半の生徒は、クレアの心配することなどには関心を示さず、興奮して囁き合っていた。アルバスの話しは続く。

「何世紀にもわたって、この試合を再開しようと、幾度も試みられたのじゃが。そのどれも、成功しなかったのじゃ。しかしながら、我が国の国際魔法協力部と魔法ゲーム・スポーツ部とが、いまこそ再開のときは熟せりと判断したのじゃ。今回は、選手の一人たりとも死の危険に曝されぬようにするために、我々はこのひと夏かけてしっかりと取り組んできたのじゃ。ボーバトンとダームストラングの校長が、代表選手の最終候補生を連れて10月に来校し、ハロウィーンの日に学校代表選手三人の選考が行われる」

/ 559ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp