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愛される少女【HP】

第84章 三大魔法学校対校試合


「優勝杯、学校の栄誉、そして選手個人に与えられる賞金一千ガリオンを賭けて戦うことに、誰が最も相応しいかを、公明正大なる審査員が決めることになる」

「立候補するぞ!」

フレッドが、テーブルの向こう側で、栄光と富とを手にする期待に熱く燃え、顔を輝かせている。それはフレッドだけではなかった。どの寮のテーブルでも、うっとりとアルバスを見つめる者や、隣りの生徒と熱っぽく語り合う光景が広がっていた。しかし、そのとき、アルバスが再び口を開き、大広間はまた静かになる。

「すべての諸君が、優勝杯をホグワーツ校にもたらそうという熱意に満ちておると承知しておる。しかし、参加三校の校長、ならびに魔法省において、今年の選手に年齢制限を設けるということで合意がなされた。ある一定年齢に達した生徒だけが...つまり、17歳以上じゃが...代表候補として名乗りをあげることが許されることになった。このことは」

アルバスは、少し声を大きくした。アルバスの言葉で怒り出した何人かの生徒が、騒ぎ出したからだ。フレッドとジョージも急に険しい表情になった。

「このことは、我々がいかに予防措置を取ろうとも、やはり試合の種目が難しく、危険であることから、必要な措置であると、判断したがためなのじゃ。6年生、7年生より年少の者が課題をこなせるとは考えにくい。年少の者が、ホグワーツの代表選手になろうとして、公明正大なる選考の審査員を出し抜いたりせぬよう、校長のわし自らが目を光らせることとする」

アルバスの明るいブルーの目が、フレッドとジョージの反抗的な顔をチラリと見て、悪戯っぽく光る。

「それから、17歳に満たない者は、名前を審査員に提出したりして時間の無駄をせんように、よくよく願っておこう。ボーバトン校とダームストラング校の代表団は、10月に到着し、今年度はほとんどずっと我が校に滞在する。外国からの客人が滞在するあいだ、皆、礼儀と厚情を尽すことと信じる。さらに、ホグワーツの代表選手が選ばれし暁には、その者を、皆、心から応援するであろうと、わしはそう信じておる。さてと、夜も更けた。明日からの授業に備えて、ゆっくり休み、はっきりした頭で臨むことが大切じゃと、みんなもそう思っておるじゃろうの。就寝じゃ!ほれほれ!」

アルバスは再び腰掛け、ムーディ先生と話しはじめた。

「ユウミ」

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