第10章 中学の先輩〜回想
中学へ入学したわたしは女子バレー部に入部した
わたしの憧れのあの人は主将になっていてチームを引っ張っていた
わたしはあの人みたいな強さはない
天才的才能もない
だけどいつかあの人みたいにと。
サーブ練習もレシーブの練習もトスの練習も必死にやった。
ある日の練習が終わり、
着替え終わり帰ろうとすると体育館の明かりが点いているのが見えた。
ドシャッ
凄まじいボールの音が鳴り響いていて
気になってそーっと体育館を除くと
男子バレー部の先輩ふたりと綾瀬先輩がいた
練習が終わってだいぶ時間が経っているのに
サーブを打っている男子バレー部の主将
綾瀬先輩は反対側のコートでレシーブ
男子の主将の先輩のサーブは強烈で
そのサーブを打ち返す先輩
片付けを始めているもう1人の男子部の先輩
そのすぐそばでサーブレシーブをしているふたりは相当やっているのか
汗だくで
「おい、お前らそろそろ「もう一本!」
男子部の先輩の言葉を遮る男子部の主将さん
「岩ちゃん大丈夫。まだ、、」
と綾瀬先輩
その男子部の先輩は両手に持ったボールを片方ずつぶん投げ
片方は綾瀬先輩の顔面
もう片方は主将さんの後頭部にぶつかった
『岩ちゃんいたい!』
とふたりの声が重なる
「オーバーワークだぞ!及川お前は今日監督に注意されてだろ!」