第6章 マネージャー
あれから普通に高校生活を送っている
バレー部の練習もたまに見に行く。
「ねえ、歌恋ちゃん。」
ふと、休み時間に及川に声を掛けられ
隣に視線を向けると
「マネージャーしない?」
と言われた。
この学校に女子バレー部はないからわたしは帰宅部で授業が終わり帰るかバレー部の練習を見に行くか
マネージャーか。
バレー部とは兄が主将ということもあり先輩方とも仲良くさせてもらってる。
同学年の及川と岩ちゃんはもちろん。他の部員のマッキーやまっつんとも仲良くなった
わたしにとって断る理由はない。
そして何よりも及川たちの力になりたい。
そう思う。
だけど
「いや。」
「なんで?」
バレー部に入ったらまたコートに立ちたいと思ってしまう
マネージャーだとみんなと戦えない
みんなと勝ったときの喜びや負けたときの悔しさを分かち合うことはできないのではないか。と思ってしまう
なんだか寂しく感じてしまう、、
「別に理由はない。」
とほんとの気持ちを言えるわけもなくそう答える。
「えー、、理由ないならいいじゃん」
とつまらなさそうな顔をする及川に苦笑い