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突然ですが、これから貴女は諜報員です。

第10章 異世界紳士と秘密情報



…これは私が学生の頃

この頃から
私はネシスに付きまとわれていました

ネシスは学院の先輩でした


『フィル、おはようございます
今後の進路は決めましたか?』


いつもいつも私についてくる

私がいた学院は情報機器を主とした専門学院
学年毎に最優秀者には
バッチをつけなければなりませんでした

私もネシスもバッチを付けていましたね


『ネシス… おはようございます
いいえ、まだ決めていませんよ
そういうネシスは進路は決まったのですか
貴方の方が年上ですよ』


『ええ、もちろんですよ
一応、最優秀者ですからね
色んな所からお声かけを貰い
進路は既に決まっていますよ』


進路は決まっていても
どこに決まったとは言わない

…という事は
何処かの秘密組織だとわかりました


思えば
ここで問い詰めれば良かったですね
このあとの人生もネシスがいるなんて…





ーーーーー



ネシスは卒業し
やっと楽になれました

そして、私が進路を決める学年になります

進級しても最優秀者でしたので
色んな所からお誘いがありました

私はその中からlexxを選びました




…選んだはずなのですが


同級生の友達に次々と正式な就職通知が届く中
私には届きませんでした


何故だかわかりませんでした
何しろ、向こうからお誘いしたのに
ダメな理由がありません

何か、手違いが生じているのかもしれない
そうも思い始めたので
lexxや、学院の事を調べ始めました


すると、おかしなことに
私がlexxに送ったはずのお誘いの承諾が
届いていませんでした


私が悪いのか
何かトラブルがあったのか

理由すらもわかりませんでした


私なりに手を尽くして調べましたが
何かに上書きされていて
真意が見えませんでした


一応、最優秀者のはずなのですが…
それを上回る何者かが…
私をlexxに入らせたくなかったのでしょう


その日は突然訪れました

卒業を間近に控えたある日

なんとネシスが私の前に現れました



『お久しぶりですフィル
進路は決まりましたか?』


『……
ネシスに言うことなど何もありません
早く私の前から消えてください』


邪魔なんですよ…


『それは出来ませんね
それと、
フィルはまだ進路決めていませんよね?』


薄暗い中不気味に笑うネシス
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