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突然ですが、これから貴女は諜報員です。

第10章 異世界紳士と秘密情報


「…ハックシュン!」


「先程からどうしたんですか?
ずっと、くしゃみしていますよ」


「いや… なんでですかね…
私にも心当たりがなくて…
風邪気味でもなんでもないんですけど…」


「誰かがティナの噂話でも
しているのかもしれませんね♪」


「まぁ、なんでもいいんですけど…
でもそろそろ落ち着かないと…
潜入するから…」


私とフィルさんは
独裁国家の領域に既に入っている
他国のスパイなんて
どこの国へ行っても狙われる存在だけど
ここで捕らわれたら… かなりまずい

なのに…
フィルさん背が高いし
その輝きを放っている髪…!

目立つと思うな…

確かオリヴァーと暗殺した時も
同じ事考えた気がするな…


そもそも調査偵察班って
目立つ人間の集まりだから
成績良くても潜入向いてない気がする…


「調査偵察班のメンバーって…
目立つ人しかいませんよね?
潜入とか不向きじゃないんですか?」


「まぁ、一理ありますね
オリヴァーの髪色なんか特に…
でもホールさんはオリヴァー程じゃないですよ」


違う

そうだけど、違う

ホールさんは黒髪だし
周りに溶け込んでいるように見えても
オーラが…! キラキラオーラがででる…!


「あはは… そうですね
フィルさんも光を放ってますよ」


ここの国は時差があるから今は夜
月明かりを反射してどうしても輝いてしまう


「ティナも充分目立っていますよ
日中もその髪色ですよね…?
何故でしょう、いつもより輝いている気が…」


これ知ってる…
終わりが見えないやつ…


「じゃあ目立つ者同士が
目立たないように頑張りましょう…」


そして、私たちは政府機関の建物に侵入した

深夜になると人もいない
私たちは慎重にある部屋へ向かう


「こちらの部屋ですね
開けますよ…」


フィルさんが目的の部屋の扉を開けると…
中から出てきた冷気が私たちを包む…


「まぁ、
これだけ最先端の情報処理機器があれば
部屋の温度を下げるしかないですよね…」


電気が付いていない暗い部屋に
身震いする程の冷気

普通に考えたら怖いかな…


「流石、情報管理が厳重な
独裁国家なだけあります
ここにあるの1つくらい持ち帰りたいですね
このモデル初めて見ましたよ」


フィルさん少しだけ楽しそう…
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