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太宰さんのいもーと【文豪ストレイドッグス】

第1章 妹の悩み


しかし、中也はそんなことに気がつかないようで話を続ける。

「こないだあいつが捕まってただろ?

その時も同じ事云われてーーーーーーーーー」


「中也!」


耐え切れずに云うと云うと中也は漸く気がついたようで

すまねぇと云って俯いてしまった。

「いや、私も済まない。

そろそろ……仕事行こうかな。」

「おう、じゃあ先行ってるぞ。」

「え?一緒に行こうよ。

玄関で待ってて。」

「めんどくせぇな。」

そう云いながらも先の事を気にしてるのか素直に待っててくれる中也。

準備といっても着替えるだけだからすぐなんだよなぁ。

「ん、中也出来たよー」

「おう、じゃあ行くか。」

マフィアの建物に向かって歩き出すと中也が口を開いた。

「つーかよ。

太宰はよっぽどの事じゃねえとあんなに怒んねーぞ。

何したら血相変えてあんなに怒鳴り散らすんだよ。」

さっきのことを懲りて無いのかまた話が戻る。

本当にボケてんじゃないのと思うくらいだ。

「お兄ちゃんは私にはよく怒るよ。

皆に向かわない怒りは全て私に向く。」

渋々云うと中也は黙ってしまった。

「だから……こうやって、別れた方が良かったのだよ。

私も…………治も。」

「何時も


「幹部!中原幹部!!」


突然走ってきた部下に中也の言葉が切られる。

しかし、部下はそんなことを気にしてないように続ける。

「黒蜥蜴が……武装、探偵社に攻め込んで!!」

「少しは落ち着いて喋り給え。

で、返り討ちにあったって?」

「は、はい!」

会話の先回りをされるのは何時もなのか特に驚いてもいない。

「そうか……

まぁ君は先に行ってていいよ、報告どうも有り難う。」

「はい!」

そういってきびすを返し走る部下。

その背中を見ながらは呟いた。

「そろそろ樋口さんの処分かな。」

「樋口?

あぁ芥川芥川云ってる奴か。」

すると驚いたように中也を見る。

「あ?どうした。」

「いや、だって……冗談だったのに、中也が真に受けたから……。」

そういってクスクス笑うとうるせぇ!と顔を少し赤くして云われた。

「いやぁ……にしてもどうしようか。」

「人虎の捕獲期間はあと2週間くらいだぞ?」

「そうだねぇ、私がくださいって行ってこようかな。」
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