第47章 嬰へイニ 戦(5)
「……咲良、危険だと思ったらすぐ逃げるんだぞ……」
「!ありがとう!秀吉さん!」
私は笑った。
純音さんも笑っていた。
「咲良は、馬には乗れるのか?」
「乗れますけど、馬の上で戦ったことはないので気をつけます」
私は、敬礼を示すように右手をピンと伸ばしおデコにする。
「そうか……純音はちゃんと咲良はのそばにいてくれ」
「はい」
とその時、
「咲良様」
「朔弥さん……?」
朔弥さんがどこからか現れた。
「顕如一行が動き始めました」
「!朔弥、俺は先に行く。咲良たちを頼んだ!」
そう言って、秀吉さんは出て行った。