• テキストサイズ

【イケメン戦国】〜音姫〜

第40章 ト短調 あなたは……?





『また泣いてんの?』

と男の子の声がする。

それでも子供の私は泣いている。

『はあ。ほら、早く。』

男の子は子供の私の手を引く。


『あなたは……?』


『俺は——。』


私は、いつの間にか涙を出して、光に飲み込まれた。










「……?」

「咲良姉上!」


目の前には、百合子の姿があった。


「百合子……。大丈夫。」

「ごめんなさいごめんなさい!」

百合子は、涙を浮かべて謝っていた。


ーシュッ


「目を覚ましたか。」

「謙信様……。ご迷惑をおかけしました。」

私は上半身を起き上がらせて、言った。


「ああ、大丈夫だ。体調は?」

「まあまあ良いです。」


「そうか。百合子、咲良を広間に連れてこい。」

そう言って謙信様は部屋から出た。


/ 212ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp