第35章 ハ 人質〜謙信〜
「どう言う意味だ?信玄。」
謙信様は怪訝しい顔つきで聞く。
「いや。天女は一応人質だが、牢には入れる必要ないだろ?なあ、佐助。」
佐助くん!?
天井から佐助くんが出てきた。
「牢に入れられたら謙信様が何するか分からないので牢はやめてください。やあ、久しぶり、咲良さん。」
「え?あ、久しぶり……佐助くん……?」
相変わらずの無表情である。
「と言うことは……部屋用意しないとな。小梅!」
とまた天井から人が出てきた。
「咲良ちゃん、この子は僕の優秀なくノ一の小梅。」
「小梅です。」
「咲良ちゃん用の部屋用意してほしい。」
「了解です。」
とまた消えた。