第1章 出逢い
そして、1人の男の子が美鈴の前に立った。
?「お前、偉かったな!」
美「ぇっ…?」
?「だって、必死にあいつのこと守ろうとしてたろ?大事なんだな」
美「当たり前じゃない。だって親友だし、むしろ家族みたいなものだから…」
?「よく、頑張ったな」
そう言うと、美鈴の頭をぽんぽん撫でた。
その仕草にホッとしたのか、美鈴は初めて私の前で涙を流した。
怜「美鈴が…泣いてる」
私がそうボソッと言ったのを、もう1人の男の子が聞いていたのか、聞いてきた。
?「あいつ、泣いたことねぇーの?」
怜「うん。少なくとも私は美鈴が泣いてるところ、見たことない」