第1章 出逢い
春。
私は華園女学院に入学した。
もちろん、美鈴と一緒に。
私は、美鈴と一緒の高校ならどこでも良かったから、美鈴が前々から行きたがっていたこの学院を受験したのだった。
まだ寒さの残る、ある日の事だった。
学級委員長になった美鈴の仕事が終わるのを待っていると、辺りが暗くなり始めていることに気がついた。
時計を見ると、18時を指していた。
怜「遅いなぁ美鈴…」
そんな事を思っていると、突然ドアが開き、勢い良く美鈴が入ってきた。
美「ごめん怜奈!延びちゃった!」
入るやいなや謝り倒す美鈴を見て、思わず笑みがこぼれた。