第3章 後ろに気を付けろ(落ち未定)
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「あ、は、はい!柊です!」
「へぇ...、ふふ、律儀な子だねぇ。太宰とは大違いだ。」
笑った顔もこれまた綺麗で、頭に飾っている蝶の髪飾りもとてもよく似合っている。
「与謝野先生酷いなぁ...。」
「あぁ。そうそう、彼奴はいつも自殺する事ばかり考えている大馬鹿野郎でねぇ。
おまけに女の人にとことん口説きまくって心中してくれという始末だ。
彼奴は辞めときな。」
女の人から次々と飛び出た言葉は自殺やら心中やら不謹慎な言葉ばかりで、良いところなんてこれっぽっちも言わなかった。
自殺に心中....、太宰さんの口からそんな言葉は聞いたことがない。
心の中の其れを悟ったのか、与謝野先生と呼ばれる人は数秒動きを止めた。その後に意味ありげに息を漏らしてから、太宰さん以外を他の部屋に追いやってしまった。
勿論私も。
突然のとこに訳が分からず唖然としていると、女の人は「少し待ってな。」といって扉を閉めてしまう。
「....、ど、どうします?」
「はぁ...、とりあえず喫茶店に行くか。依頼の内容も聞かないとならない。」
「あ、はい!お、お願いします...、」
ーー
「.....、と、いう訳なんですけど...。その、こういう場合の対処とかどうすればいいかわからなくて...。」
探偵社に尋ねた経緯を説明し終わると、国木田さんは少し唸ってみせた。
何をしてくるわけでもなくただ付いてくるのは立派な犯罪ではあるけれど、警察に頼んでも何もしてくれなさそうだしなぁ...。
やっぱり難しいか。
と、ここで私と同じようにオレンジ髪の男の人も多少唸った。
如何にも青少年なこの人は谷崎さんと言うらしい。しかし谷崎さんらまだ学生さんらしく、此方から見れば随分と大人びて見える。
「...、こういう場合は何か事件性があれば警察は動きますが、パトロールのみで済まされてしまう事も多いですし。」
「そうですよねぇ...、」
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