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まっち

第2章 2話


「本当にちょっとの間だと思うけど、よろしくね。」
「はい。よろしくお願いします」
「俺は佐疫って言うんだ。肋角さんに皆の自己紹介を頼むように言われてるんだけど、大丈夫?」
「大丈夫です。」
「そっか、じゃあついてきて」

目が水色…カラコンじゃないよね…?
人間じゃないって言ってたから、そうなんだろうけど。

私達が向かったのは、談話室のような広い空間だった。
ドアを開けると、同じような服装な人が6人。佐疫さんを合わせて7人か。
やっぱり、人の肌の色には見えなかった。

「皆お待たせ。」
「あ!来た!」
「遅かったな。佐疫」
「うん、色々取り込んでてね。これから自己紹介してもらいたいんだけど…こっちの獄卒が斬島ね」
「よろしく頼む。」
「で、左から谷裂、平腹、木舌、田噛、抹本」
「お……おお?………ん?」

自己紹介が早すぎる上に簡単すぎではないか?
谷…なんたらとなんたらなんたら本……ん?

「あ、いきなり覚えなくても、ゆっくりで良いからね。」
「は、はい」
「それと、ほら自己紹介」
「あ…」

こういう時ってなんて言ったら良いのか……転校してきたばっかりの生徒じゃないんだし。
でもやらなくちゃだよね、えっと………。

「です。………………」
「………………………」
「…………よろしくお願いします」
「長っ!!」
「いやいや!こういう時ってなんて言ったら良いか迷うっていうか、何を言えば良いのかとか考えてなかったというかうん」
「大丈夫か?」
「…………斬島さんですよね。頭は大丈夫ですよ?あえて大丈夫です。心配しなくても」
「そ、そうか」

終わった。色々な意味で。
完全に引かれてるし、なんか聞いてもいないこと余分に答えちゃったりしたし…。
うわぁああああ!終わった!さよなら皆、今まで楽しかったよ。

「あ、それと、俺達のことは敬語なしでも良いからね。」
「はい。…………あ、うん。あへへへへ」
「大丈夫じゃなさそうだな」

田噛だっけ?そういうとこは言わなくて良いよ?
心の中に留めておいて良いよ?

最悪な始まりだけど、まぁいっか。
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