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まっち
第1章 1話
何が原因とかは、特に覚えていない。
でも、思い出したくない気がした。生きていた頃の事を覚えていないって不思議な事だ。
だってもう死んでるのに、自分の考えや記憶があるなんておかしいから。
だから、今私の身体があるなんてことも、もちろん信じられない。
「何も覚えていないです」
私の前に座る白い服を着た背の高い男性は、難しい顔をしながら何かをメモしていた。
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