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爆乳政治!! 美少女グラビアイドル総理の瀬戸内海戦記☆西海篇

第4章 九州 大宰府


 その大隊を預けられている松田は馬関を巡って度々武力衝突した際に鎮台軍の相手としてよく戦った将軍だった。齢40程の長身の男、人となり堅実で装飾を嫌い、意識しているか否かは兎も角清貧を重んじたかの如き生き方で宇喜多からも信用されている人物だった。政治的に難しい立場にある防長への派遣部隊の指揮を託された松田は武力衝突をともすれば大それた戦に持ち込みたい鎮台の強硬派や東京からの派遣士官達の意図を見抜き引き際を考えた反撃と防衛に徹し、結果鎮台側は傷ばかり負って、これまで得た物は少なかった。若い頃は日共の紅衛兵殺しに名を揚げ、磐見匹見の山間を利用した拠点で日共兵や少年ばかりの紅衛兵、名誉欲に面の張った政治将校を待ち構え、味方10余騎と鵯越(ひよどりごえ)を倣った強襲を仕掛けて70人余りを撫で斬りにした事で一躍テロリストの仲間入りをした。日共崩壊後は出雲に属して山陰を巡る畿内・宇喜多との抗争や防長方面のマフィア狩りに手を尽くし、盟友 出雲介尊久(いずものすけ たかひさ)の狂死後は乞われて山陰陽都督の将軍として今度は鎮台を相手に腕を振るっていた。飽くまで国内の非正規戦出身の将だが、正規の戦でも如何なく発揮された軍才は山陰陽都督の将官でも随一であった。かつての同胞殺し(紅衛兵を軍兵が同胞として扱っているかは実際不明だが)で反共主義者であるはずの松田に従わされた当初の反発を除いて将軍の人となりに共感した「葡萄月」大隊で彼の命令に背いた者は1人としてないと間諜は報告していた。畿内や宇喜多の軍隊と戦い続けた山陰陽出雲の師団と鎮台の拙攻に付け込んでまんまと翻弄し撤退し得た大島守備隊残党を円卓は「松田勢」と仮称し、強敵と見做した。
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