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爆乳政治!! 美少女グラビアイドル総理の瀬戸内海戦記☆西海篇

第4章 九州 大宰府


 円卓は今後を打ち合せた。屋代島を攻め落とした後、宇喜多清真は如何に攻めかかるつもりか。それを考えなくてはならない。少なくとも、取られたままの大島をそのままにしておく事はできない。山陰陽の覇者として「アミール(amir)」或いは「パシャ(pasha)」などとも―前近代的という揶揄も含んではいるが―呼ばれた宇喜多が、喉元の匕首となる大島の鎮台勢力をそのままにするはずがなかった。

 既に間諜より報告が上がってきた。山陰陽都督で勇将と聞こえる松田清保(まつだ きよやす)率いる師団が大島から撤退した守備隊残存部隊と後詰で抽出し動員されて呉(くれ)に留まっていた元日共軍出身の将兵からなる精鋭「葡萄月」大隊と合流するため呉港(安芸広島湾)到着していると情報部は伝えて来た。

 「葡萄月」大隊はかつての革命暦に由来した名前で、共産主義思想を未だに有しているとされるが手放すには惜しい日共からの投降者を一纏めにした戦力だった。密かに財政窮乏につき、外貨稼ぎに仲違いしていたロシアへ貸し出されてアフガン戦争にも従軍したという噂もある日共の兵士達を多数含んでおり、アフガンに留まらず星川の挙兵、ダウンフォール作戦、清水の一揆と負け続けの実戦経験ではあるが、生死を分かつ戦場で臆病者の誹りなく戦い生き残った実力者達が最後の仇花を咲かせに山陰陽に雇われたのである。
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