爆乳政治!! 美少女グラビアイドル総理の瀬戸内海戦記☆西海篇
第4章 九州 大宰府
「みっともなくて、鼻が落ちそうだ。長倉君は過信のあまり情報の取捨選択を誤って臼杵君のミスを誘い、臼杵君は考えれば容易な罠にネギ背負って踏み込んだ。この戦でアメリカに預けた派遣士官団(rookies)が少なからず損害を受けた。それを全て両人の責に帰す事は確かに出来ん。出来んがね」
吉岡は、少々口が荒くなって来た。
「つまらん小僧の策に嵌り、自らの謀で腰を打って、あまつさえ軍旗掲揚の武勲は海兵隊に代行される! 火傷を負ったばかりか、敵の後退までみすみす見逃す! この体たらく、この無様、如何に口汚くしても罵りの言を欠き難い! 山狩りで得たのは、わざとらしく投げ捨てられた岡山旅団の煤(すす)けた軍旗だけだ! あの《顔無し》とやらも未だ痕跡一つ見つけらず、見えない陰にただおびえるだけで、長倉君はそれについていったい何のアクションを取ったというのか! 臼杵君はいったいどれだけ効果的な対処を示したのか! 一向に耳そばだてても聞こえてすら来ぬ!」
長倉が吉岡に恐縮して縮こまっているのを、首相は少し小気味良く思っていた。対して、臼杵が堂々と、どちらかと言えば不遜にも、背を伸ばして吉岡の言の一句一句を聴いている様子であるのが、少し面白くなかった。
「両人の責は罪として論じる事も出来る! 閣下、かの2人をみすみす円卓に加えて置く事が、それを許す事がこの鎮台を蝕む弛緩の根源と捉える事が肝要と心得ます。ご裁可を頂きたく存じます」
こうも言い切られて、臼杵はなお未だに面持を変えない。却って、立派な物だと首相は想いさえしたが、同時に不快でもあった。