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爆乳政治!! 美少女グラビアイドル総理の瀬戸内海戦記☆西海篇

第4章 九州 大宰府


 暫し、両者がやりとりする間に円卓には人が集まりつつあった。「鎮台の小姑」諫早利三海兵少佐、総監部議長の吉岡(吉増)秀典(よしおか ひでのり)陸軍大将、同作戦部長臼杵栄雄(うすき ひでお)陸軍中将、同情報部長 長倉晋三(ながくら しんぞう)海軍少将、同兵站部長五島玄武(ごとう げんぶ)陸軍少将、同人員・人事部長前川聖(まえかわ きよし)空軍少将、戦略計画・政策部長秋月慎平(あきづき しんぺい)海軍少将、同運用計画・相互運用部長 田原太郎(たばる たろう)陸軍少将、編成・資源・評価部長 田北守(たきた まもる)陸軍准将、C4システム部長 原田辰雄(はらだ たつお)空軍少将等、九州鎮台管轄公安委員会長官米良襄(めら じょう)、等高級幹部達が会議室の席に座っていた。

「みんな揃ったね。そろそろ、始めよっか」

 首相は自分の対にある壁時計から目を落とし、円卓を見渡してから開催を告げた。

「えぇ~っと、まずは」

 首相の左隣に腰を据えていた吉岡秀典がゆっくりと立ちながら、間延びした声で口火を切った。

「このたぁびの勝利にぃ、ついてでぇすねぇ、まぁずぅはぁ、首相ぅ閣下ぁにぃ~お祝いぃもぉうしぃあ~げぇまぁすぅ~」

 立ち上がるのに杖をついてフラフラとし、持ち手はふるふると震えている吉岡の祝辞は、最長で1時間を超えた事がある幹部限定の拷問である。理由はこの間延びした話し方と、この先に待つ唐突な昔語りである。会議における名物であり、皺の顔をにっこりとさせ楽しそうな吉岡の口上は幹部達にとってはある種のハラスメントである。

 しかし昨今は合いの手が入るようになった。

「ジジイ、早く終われ。寝ろ」

「川上君、首から下焼却炉に入れて焼くよ?」

 川上兵助の言葉に吉岡はさっさと切り返した。まともに話せるじゃないか、大尉は毎度ながらそう思った。

「口上は舞台の上でやれってんだ」

「川上君、シベリアの雪は却って暖かいそうだ」

 吉岡に対してあまりにも無礼な事を抜かせるのは川上と酔い潰れた鹿子木だけである。かつて東京からの鎮台への出張中に吉岡へ不遜な発言をした川口秀和(かわぐち ひでかず)達青年将校は翌日、みっちりと質問に名を借りた言葉の絨毯爆撃を受け、無条件降伏の上、泣きながら東京に帰ったと云う。因みに副官成りたての頃の蓮池夏希もそういう体験をした者の内にいる。
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